冬休み、私はNYにずっといました。
クリスマスにブライアントパークでスケートをしたり、雪の中をブルーノートにジャズ聞きに行ったり、美術館へ行ったりと楽しみました。こっちではサンクスギビング〜クリスマスが日本でいう正月のようなものみたいです。正月は1/2から働く人も多いようです。
それにしても寒すぎて(日が照ってる真昼間に−16度だったときは生命の危険さえ感じた)、1月に入ってからは基本部屋にこもって長編小説を読む…という日々を過ごし、いよいよ週明けから2セメスター目がはじまってしまいます。
今はワクワクというより「またあの忙しい日々が…」と恐怖なのですが、はじまってしまえばスイッチが入るから大丈夫と自分に言い聞かせています。
ちょうど1年前にvantanで教授達の前でプレゼンをしたことを何度か思い出しました。
たった1年でずいぶん遠くに来て、人生を変えたなあ(変わった、のではなく)と思います。作品のクオリティが変わった?かと言えば、そうでもないな…と思うんですが、自分が興味を持つ対象だったり、デザインの視野は劇的に広がりました。パーソンズで学んだことプラス、アメリカ・ニューヨークで暮らすことから感じることも大きいです。文化・言語・宗教など、グローバルに考えがいのあることがいっぱいなので、飽きないです!日本にいたら絶対に感じられないことを感じて、日本への興味もむくむく湧きます。
さて、今回は学期末「ファイナル」について書こうと思います。
ただファイナルとは言っても、グラフィックデザインの場合、テストはほとんどなく(ファッションマーケの人はほとんどテストみたいです)、最後のプロジェクトの最終提出がファイナルということになります。大体短くても1カ月以上かけて取り組む、くらいのスパンです。クラスごとに書いていきますね。
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Graphic Design1
ファイナルプロジェクト/香水のブランディング
各自に学校近くのstreetが割り当てられ、そこの道からインスピレーションを受けた香水をブランディングしていきます。例えば私の道はHudson streetというメイン通り。実際に歩いて感じたことや歴史をリサーチして、立ち上げて行かねばなりません。Hudsonは有名な女性活動家 Jane Jacobsという近代都市計画に警鐘を鳴らしたジャーナリストが住んでいたこともあり、「意思を貫き通す強さと純粋さ」をキーに、ターゲットや香りのイメージなどを作っていきました。
(作業中の画面)「強さと純粋さ」に関連して、ロゴや瓶はミニマルアートを参考に。
最終的には作り上げて行くプロセス(リサーチ→どこをpick upしたか→ブランド名・コンセプト・ターゲットなど→制作したロゴ・瓶のイメージ)を約5分のプレゼンで発表しました。
前夜から徹夜だったので気が回らずプレゼンの写真とるの忘れてました…。クラスの半分程の子が徹夜だったみたいです…おそろしや…。
ジュリアがプレゼン前に言っていたのは、プレゼンでは「思考のプロセスとアイデアの豊富さ」を見せるのだ、ということ。今の段階では最終デザインの良さよりも、そっちが大事だということです。自分の可能性を広げることが、1セメ目のすべきことなんだと思います。
このクラスはプロジェクトが全部おもしろかったし、週2回あるのでクラスメイトの個性も分かり、ともに成長していけるのが良かったです。
あと、ファイナルの前にあったプロジェクトについてはblogに書いてなかったんですが、地域の団体のトートバックのデザインをしました。
各自何案か提出して、実際クライアントが選んだものを教室で自分たちでシルクスクリーン印刷!!(楽しいということは私のポーズをみても明らかですね)
こうやって全体的にGDの仕事を広く経験できました。
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Process & Skill
ファイナルプロジェクト/インフォグラフィック
約2カ月、自分の睡眠時間やコーヒーの量などメモっておき、それをインフォグラフィーにします。やったことのないタイプのプロジェクトだったし、カッコいいグラフを作るのは本当に難しい。見た目にこだわると図としてわかりにくいし、わかりやすくしようとカッコ良くならない…という矛盾。「図から何を伝えられるか」を最初にfigure out してから作る方がいいと思います。かなり頭をつかいました。
私は睡眠時間、コーヒーの量、スケッチブックを使った枚数から、自分の1週間の平均疲労レベルを図にしました。
一番きつかったタイポの授業の前の木曜の夜が疲労MAXです。逆に土曜日は疲労回復デーだというのがこの図でわかります。
一応プロセス&スキルという授業なので、毎回やってきたところまでの作品を提出してクリティークを行います。クラスメイトからもアドバイスをもらえるのがよかったです。
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Drawing
ファイナルプロジェクト/My Story
クラス紹介の時にも書いたんですが、トム先生は「君はどんな人なの?何が伝えたいの?」ということを聞き続けていました。それがファイナルになります。何を描いたら自分の視点を伝えられるかがわからなくて泥沼にハマっていたんですが、「something you are familiar with」がいいんじゃないかといわれ、そのへんに落ちていた落ち葉を描き始めました。
20枚くらいスケッチした上で「私はこの"生命"自体をcapterしたい」と思いはじめ、どうやって描けるか悩みながら、最終的には顕微鏡で見たような、葉脈を描きました。
生きている感じを出せたと思ってます。ただの葉っぱを前にして、これを描くのは私だけの感性、それがmy storyということだったのです。
その後は「石」「水」を描きました。いずれも毎日石のこと…水のこと…を考え続け、観察しつづけ…(NYで石を持ち歩いて通学している人はかなり珍しかったと思う)。すると、何を書きたいか不思議と見えてきて、そこからどうやったら「私が感じているものを絵にできるか」になる。様々な種類の紙を試したり、インク・ペン・水彩などいろいろ使いました。写真はデータとして残せるように編集中のものです。プロセスの段階で描いたものなども入れ、全部で10ページほど作りました。かーなり大変だったんですが、Fine Artの基本(Subjectiveなものの見方)を体験できた、と感じます。あと、自分が結構「自然」「原始的なelement」「ミクロな世界」に興味があるんだな、という発見もありました。一つのものを時間をかけて描くことは、またしたいです。
こんな漠然とした課題だったのでクラスメイトの作品も様々でした。政治に関心のあるこはスローガンチックな絵を描いたり、音楽が好きなコは楽器と演奏者が合体しちゃったような絵、ファッションの子はパターンにできるような絵を。
アメリカの個性重視の教育が、ここにありました。
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あと3クラスもあるんで、一旦切って次に行きますね!